トータル・リワードというさまざまな「報われ方」
部下が望む「報酬」とは何か
動機付け条件(価値観)にはさまざまなものがあります。
部下が望んでいるものは、「お金」や「出世」だけとは限りません。
米国企業では、「トータル・リワード(Total Reward)」という考え方を重視しています。
トータルリワードの「報酬」とは、以下の6つの要素(A~F)です。
①A(Acknowledgement)=感謝と認知
社員を「仕事の大切なパートナー」として認知し、感謝を示すことです。
②B(Bakance)=仕事と私生活の両立
部下の勤務形態などにフレキシブルに対応し私生活を大切に考えることです。
③C(Culture)=企業文化・組織の体質
自由に意見やアイデアを述べたり、役職や年齢、立場を超えて認め合ったりする「風通しのよさ」も必要です。
④D(Development)=成長機会の提供
成長意欲の高い社員に対しては、その成長を後押しすることも報酬となります。
⑤E(Environment)=労働環境の整備
オフィスの立地や居心地は、社員にとって重要な問題です。
快適に制作ができる制作環境(パソコン、ソフト)や、使いやすい文房具を用意するなど、働きやすい環境を提供することも報酬となります。
⑥F(Frame)=具体的な行動の明確な指示
行動の具体化です。結果を出すためには、何をどうすればいいかをきちんと示し、具体的な行動の指示を与えます。
「正しい仕事の進め方を教えること」そして「無駄な仕事をさせないこと」もまた、リーダーが部下に与えなければならない重要な報酬です。
以上が、トータル・リワードでいう「お金以外の報酬」です。