前回の記事に引き続き、人生とお金の知恵についてパート23を記載します。
2)不確実性の下で意思決定する
・生きていくうえでは、さまざまな不確実性(リスク)の下で、意思決定をしていく必要があります。その際、以下の考え方を身につけておくと役立ちます。
①資源の有限性、トレード・オフ、コスト
資源の有限性(希少性)
・資源とは、時間、お金、能力などのことです。不確実性(リスク)などの課題にチャレンジするとき、資源をうまく使う必要があります。
・「資源は有限(希少)であること」を理解することが大切です。若い人は、中高齢の人に比べ、「時間」が豊富にありますが、豊富な時間も有限であることに変わりはありません。「時間」を有効に活用し、「能力」に変換できるよう心がけましょう。
➡「光陰矢のごとし」「少年老い易く学成り難し」などといわれます。
トレード・オフ
トレード・オフとは、「あるものを選べば、他のものは選べない」という関係のことです。
➡たとえば、大学の授業に出席すると、その時間にアルバイトをすることはできません。
➡10万円の予算の下では、10万円の資格試験の教材を買うことも、10万円の海外旅行に行くこともできますが、両方をともに行うことはできません。
・トレード・オフは、時間やお金など、資源が有限であることによるものです。
・意思決定を行うとき、「何と何がトレード・オフの関係にあるのか」を考え、「自分の将来のために、より良い選択をする」との姿勢が大切です。
コスト
・何かをするとき、必ずコスト(費用)がかかっています。
➡大学の授業に出席すると、その時間にアルバイトをすることはできません(上記)。このため、授業料という費用のほかにも、その時間にアルバイトをできないという費用(「機会費用」)もかかっていることになります。
「機会費用」
➡逆に、アルバイトをすると、その時間に大学の授業に出て学ぶことはできません。これもコスト(費用)がかかっていることに変わりありません。
・コストを意識して、効果が大きい行動をとるよう心がけましょう。
・このように、資源の有限性、トレード・オフ、コストは互いに関連する概念です。意思決定をするとき、この3つの観点を意識しましょう。