前回の記事に引き続き、人生とお金の知恵についてパート22を記載します。
【不確実な人生に船出する】
1)人生の不確実性に向き合う
①人生の不確実性(リスク)
・人生の夢をライフデザインやライフプランとして描き、夢を「目標」と位置づけて努力を続けることにより、実現する可能性を高めることができます。
・しかし、人生は不確実ですので、自分の思い通りにいくとは限りません。人生をとりまく社会や経済の環境の先行きは不透明です。個人として予期せぬ問題に直面する可能性もあります(自分や家族の健康・生活・経済面の問題の発生など)。
②意思決定が必要
・人生においては、さまざまな不確実性の下で、意思決定をしていく必要があります。大学生には、就職(職業選択)という重要な意思決定が迫っています。その後も、たとえば転職・起業、恋愛・結婚、出産・子育て、貯蓄・運用、住宅などについて、考え、「決めていく」必要があります。
・意思決定にはリスクが伴いますが、幸せを実現するための意思決定を避けて通ることはできません。リスクに向き合い、チャレンジすることで夢の実現に近づきます。「意思決定は、幸せを実現するためのチャンス」と前向きに捉えましょう。
・一方、たとえば事故、災害、病気、死亡などは、通常は損失だけを発生させるリスクです。これらに対処する方法を知ることも大切です。
③身につけておくべき知恵
・意思決定する際、「資源の有限性(希少性)」「トレード・オフ」「コスト」「自己責任」「リスクとリターンの関係」などの考え方を身につけておくと役立ちます。
・損失だけが発生するリスクに対しては、回避・予防・軽減する、損失に備えて貯蓄する、保険に入る、といった対応方法を知り、実行できることが望まれます。貯蓄と保険をどのように使い分けるか、といった知恵も必要です。
・人生の不確実性に備えて、社会保険、社会福祉、公的扶助などのセーフティネット(安全網)、自己破産の制度についても理解しておくことが大切です。これらの知識は、自分のためだけでなく、周囲の人を支えるうえでも役立ちます。